オリジナルデザインのポイント

のぼり旗を使用するにも目的がたくさんあります。一般的に多いのは、飲食店の店頭に設置する例です。街中を歩いていて一番多く見かけるのぼり旗です。お店の何を
アピールするかを端的に一瞬でわからせるデザインにする必要があります。

第一に、地の色と文字のコントラストです。白と黄色では太陽が射したりすると見えません。黒字に黄色は目立ちますが、重過ぎて食欲をそそりません。

食べ物のメニューをアピールしたいなら上にイラスト、下に文字などを入れます。
文字は車に乗っていてもわかる太めものがおすすめです。開いているのか閉まっているのかがわかる、営業中も客として知りたい情報です。

目立つのぼり

物販店では、セール・値下げ・春物入荷など、商品名よりも中に入ってもらう目的のデザインが多く使用されます。

サービス業関係は、おしゃれな外観から見ると何かわからないことも
多いので、クリーニング・美容室・マッサージなど何のお店かがわかるデザインが重要です。

のぼり旗の基礎知識縫製「ヒートカット」

のぼり旗には、一般的に「ヒートカット」という方法で布端の処理がされるので、
それほど縫製の過程は多くありません。

のぼり旗をよく見ていただくと気づくかもしれません。のぼり旗の生地の端は縫製されていないのです。切りっぱなしのようになっています。でもほつれてこない。この不思議のしくみがヒートカットなのです。

ヒートカット裁断

「ヒートカット」とは熱のカッターを利用して布を切ることで布端が溶けてほつれなくなるというものです。これは、のぼり旗に使用される生地がほとんどポリエステルなどの化繊であることからきています。布のカットとともに、布端の処理がされるという素材の特性を生かした大変合理的な方法です。

また、布端に縫製がないことで、布の軽さを損なうことなくのぼり旗独特の動きが出るのです。動きのないのぼりとはもはやのぼりではないような気さえしませんか。それでは横断幕になってしまいます。のぼりはやはり、風にはためいてアピールする。その動きがあってこそのぼりなのです。そこでこの処理があるのです。

ですが、のぼり旗は四六時中屋外に設置されているので、雨や風、建物との接触など、 布にとっては常に厳しい条件に
さらされています。

また、風にはためくような柔らかい素材を使用していることもあり摩耗が激しいです。こうしたのぼり旗の素材の特性を理解して、のぼり旗は消耗品として考えられています。

しかし、使用条件によっては、さらに摩耗が激しいのも事実。ほんの数ヶ月しかもたないということも決して珍しいことではありません。そこで、傷みやすい布端の部分を強化するためにも端を織り込んで縫う方法もあります。