水洗いができるので汚れても安心

のぼり旗にも使用されているトロピカル生地はポリエステル100%のものや、ウールが混紡されたものがあります。細い糸を編んで作られていることから通気性が高く夏用の衣服の生地として用いられ、主に南国で普及していたことから、いつしかトロピカル生地と呼ばれるようになりました。後にその素材の良さが高く評価され、のぼり旗をはじめタペストリーや国旗など屋外で長期にわたって使用する目的で採用された事例がありました。

そんなトロピカル生地はなめらかな質感と光沢があり、印刷した文字や図柄が鮮やかに見えるだけではなく、耐久性が高いことからのぼり旗に採用されているケースも増えています。

もうひとつのメリットが水洗いで洗濯できるところで、汚れても綺麗にして何度も使えるのが重宝します。耐久性は高いと言っても印刷品質を保ちながら生地を労わって少しでも長く使い続けるために、洗濯は中性洗剤を使用し、やさしく手洗いするのがおすすめです。

漂白剤や蛍光剤が配合された洗剤の場合は色落ちの可能性があるだけではなく、生地が持つ独特の光沢が失われてしまうことがあります。細い糸で織られていることから洗い終わったらシワが入らないように伸ばし、印刷された面を下にして風通しの良い場所で日陰干しをします。

やさしく丁寧に取り扱って長持ちさせる

高い耐久性を誇っている生地であることから屋外で使用する分野で採用されているケースが多いとは言え、繊細な繊維で作られていることから可能な限りやさしく丁寧に取り扱って長持ちさせたいところです。日陰干しをして乾燥させるのがベストですが、もっと早く乾燥させて形を整えたり、すぐに使用したい場合もあります。

アイロンをかける

そんな時にアイロンがけをする場合には150度以下の低温に抑えて、必ず印刷されていない面の側から当て布を置き、その上からあてるようにします。細い糸で織られた生地であることから熱伝導率が高いので、アイロンの温度が高いと印刷や生地が溶けてしまう可能性があるため慎重を期して作業を行います。

使用しない時は印刷された面を内側にして、シワが入らないように丸めたり、軽く畳みます。保管場所は紫外線による影響で印刷や生地の色素が劣化しないように、直射日光を避けられる場所がおすすめです。

色あせをさせずに印刷品質を保持するためには、高温多湿を避けられる保管場所であることも大切です。換気装置や除湿器などが完備されている保管場所にしたり、万全を期すために清潔なビニール袋などに乾燥剤と共に入れて保管しておけば安心です。